『獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 遠心分離』 化粧箱入り 720ml ※冷蔵

開発秘話（獺祭リーフレットより）
ある高名な技術の先生に言わせると、酒の善し悪しは最初の洗米と最後の上槽で決まるそうです。その先生の周囲には日本でもトップランクの杜氏や技術者しか集まらないので、麹から醗酵といった通常大事とされる部分は出来て当たり前という前提で話されたことです。しかし、ことほど左様に上槽ということは重要なことなのです。

旭酒造では2000年に清酒業界において初めて商業ベースで遠心分離機を導入しました。無加圧状態でもろみから酒を分離するため、純米大吟醸の本来持つべき香りやふくらみなどの美点が崩れることなく表現できます。勿論欠点もたくさんあって、無加圧ということは製品の歩留まりは極端に悪くコスト的には厳しくなります。他にも機械そのものが一軒買える位高価であるとか、酒造業者での第一号機だから当然さけられない初期トラブルが発生するなどのたくさんの問題を抱えています。しかし良い酒を造りたいという目的のために思い切って導入しました。

透明感が故に逆にきれいすぎると感じることもあり、当初は通常のヤブタで絞った酒を加えて酒質に幅を持たせようとしていました。しかし、近年の蔵人達の醸造技術の向上に伴い、発酵管理を緻密にコントロールすることで、透明感と両立する味わいの幅を持たせることが可能になりました。その技術的進化を表現する、象徴的な獺祭として「獺祭　純米大吟醸　磨き二割三分　遠心分離」は今後、遠心分離で搾った「磨き二割三分」のみで構成する形に踏みきりました。