dancyu誌
取り寄せカタログ
丹波摂津の松茸
里山の落ち葉や木々を、肥料や燃料にしていた頃、日本の松茸生産量はピークを記録している。痩せた土地を好む松茸にとって、昭和30年代までの里山は絶好の住まいだった。松茸の成長適温帯は、昼25度、夜15度前後。丹波や摂津の山間部の10月の気候はまさにそう。さらに、この地域特有の早朝の霧も、松茸の生育に絶好の湿り気となる。若々しい赤松を保全する里山の手入れと、丹波・摂津の気候が、最高の松茸を育むのだ。
丹波・摂津の松茸でご飯を炊くと、味と香りが優れているだけでなく、音の違いに気づく。松茸を食む音が「サクサク」と聞こえるほど、食感が良い。
定番料理以外に、お薦めなのが、すき焼きだ。牛肉に負けない松茸の圧倒的な味と香り。その存在感は驚異的と言っても過言ではない。松茸が牛肉と割り下に押され、存在感が薄まると思う人もいるだろうが、実際には松茸の味と香りを牛肉と野菜がまとい、たとえようもない美味に変化する。ぜひこのおいしさを味わっていただきたい。