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赤身ブームで和牛の新境地へ!
放牧で味濃く仕上がる経産牛
宮崎 鏡山牧場の
放牧黒毛和牛
グラスフェッドビーフ

標高645m、65ha
(東京ドーム約14個分)の日豊海岸を望む
宮崎県延岡市の鏡山牧場には、
春夏秋冬、雨でも雪でも、牧草だけを
食べて育つ黒毛和牛がいる。
塩コショウでシンプルに味付けされた
ステーキを一口ほおばれば、
食べ応えがあり
「肉を食べている」
という満足感がある。
一見の価値、ならぬ一食の価値ありだ!

霜降りではないことが魅力!
見事な赤身のサーロイン
表面の脂は薄く、サシが入っていません。 鏡山牧場で食肉用に提供する牛はすべて経産牛です。鏡山牧場の牛たちは、出産時前後1か月以外は、年中山でのびのびと牧草や野草を食べて育ちます。通常の肉牛の飼育期間が2年半程と短いのに対し、放牧経産牛は長いものでは10年を超えるものも。経産牛は味が落ちると思われがちですが、そんなことはありません。長く生きている分、味わいが濃くおいしいことで知られています。

2016年に新規就農、
「放牧をしたかった」
スタートは2016年。 鏡山牧場の八崎さん兄弟は、もともと、広島で農業用の土壌改良資材の研究開発と販売を行っていました。その中で多くの生産者と接する内に、一次産業への魅力を感じ、2016年、兄弟で宮崎県延岡市へ移住し、新規就農で牧場運営を始めました。 当初は古い牛舎と土地を借り、2頭の牛から繁殖・放牧をスタートさせました。 現在では、かつて第三セクターが運営していた観光放牧地を延岡市から借りて常時80頭もの牛を育てるまでになりました。




牛たちも畜産従事者も
幸せに暮らすために
鏡山牧場は現在4名体制。八崎秀則さん(兄・社長)、和則さん(弟・家畜人工受精師)と 宮崎大学を卒業した女性スタッフ2名の計4名で運営しています。放牧牛の研究は宮崎大学の先生のアドバイスを受けながら取り組んでいます。 畜産業は生き物相手であるがゆえに、臨機応変な対応を求められる事も多いですが、スタッフが働きやすい労働環境に配慮した整備を行っています。一方で農業従事者の高齢化と就農人口減少の影響による餌代の高騰も課題です。畜産経営でも省力化が急務であり、食料自給率向上の観点からも、輸入飼料に頼らず、地域資源の有効活用が実現できるこの方法は、多くの課題解決にもつながります。
また、放牧という畜産スタイルは、アニマルウェルフェアという観点からも世界的に注目が高まっています。牛たちがストレスなく、健康に生きられるように、愛情を持って育てられていれば、消費者の安心にもつながります。
全頭経産牛!
味が濃く、
赤身の強い肉質が魅力

黒毛和牛と言えば、柔らかでくちどけの良い肉質に見事なサシ。ですが、八崎兄弟が選んだのは、サシを捨て、牧野を走りまわって脂肪を燃焼させた赤身の強い肉です。自然の中であるがままの環境で育て、肉本来の味わいを引き出す狙いがあります。自然放牧で足腰が強く、元気に生き抜いてきた牛達。霜降りの柔らかい肉がお好みの方には馴染みにくいかもしれません。霜降りの肉は沢山食べられない・・という方や、歯ごたえがあっても良いから、健康的な牛を選びたい、赤身のおいしい肉をを食べたい、という方にお勧めします。個性豊かな和牛の新しい価値を楽しめます。