ビゴール豚の肩ロース肉（ステーキ用）　2枚入り計約400ｇUP　※冷凍

『ノワール・ドゥ・ビゴール』（ビゴール豚）はピレネー山脈の麓にある広大な牧地に放し飼いにされており、隣接して生い茂る森や、ピレネー山脈から流れる水脈などの、豊な自然環境から、稀なる味わいを肉と脂に生み出します。この豚たちは飼われてはいるものの、人の手によって餌はほとんんど与えられることがありません。
空腹となった豚は、緑豊かな季節にはドングリなどの木の実を食べ歩きます。また、飲み水もピレネー山脈から湧き出る綺麗な水脈まで水を飲みに歩きます。
一般的な養豚と比較しても豊富な運動量なので、日々の体重増加も半分程度にしか到りません。そのため、２０世紀中期頃における養豚の近代化により、生産効率の良い他品種の豚の養豚が急激に増加し、「ビゴール豚」の純粋種は一時は数百頭、種豚に到っては三十数頭にまで激減してしまい、有史以来の歴史あるフランス最古の豚品種は絶滅が危ぶまれました。

現在は、ビゴール豚を守り抜くために発足された農家、食肉業者、農業会議所、獣医師などの連合機関の働きかけによって、スローフード協会から「味の箱舟」「フレシーディオ」といった取得が極めて難関とされる認定を受け、種の安定頭数には及ばないものの、絶滅の危機からは免れました。

この特例ともいえる速さでの認定は、世界で最も食肉文化の優れた国のひとつであるフランスの人々の美味稀少な豚への愛着と努力の結果でもあります。
「ビゴール豚」の生肉は、仔牛や仔羊を思わせる繊細な味わいの赤身、ナッツ香のような風味があり、重さやクドさを感じさせない脂身が、既存の豚肉の価値観を覆します。